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NHKスペシャル「カラーでよみがえる東京─不死鳥都市の100年─」を観ました

 19日に放映されたNHKスペシャル「カラーでよみがえる東京─不死鳥都市の100年─」を観ました(番組情報はこちらから)。白黒だったフィルムの色彩を復元し、フルカラー化した映像をもとに、大正から現在にかけての東京の姿を追った番組です。
 明治期を経て欧化した東京が、大正期の関東大震災(1923年)でいったんはその繁栄の姿を失いながらも復興。二・二六事件(1936年)を経て軍部が台頭してゆくきな臭さの漂う日本、翌年の日中戦争(1937年)、そして太平洋戦争勃発(1941年)……と、番組は進んでいきます。もちろん、東京を描くということで、欧化(近代化)した日本の象徴ともいえる東京駅や凌雲閣、大正~昭和期のモダンガールのような若者文化も取り上げられています。
 印象深かったのは、関東大震災と東日本大震災、二・二六事件と三島由紀夫事件など、違う時代の、似た事件を対比している描き方。とくに視聴者に強い印象を残したのは、学徒出陣の壮行会と、同じ場所(明治神宮外苑競技場)で20年後に行われた、オリンピック開会式の対比ではないでしょうか。学徒出陣の壮行会とオリンピック、両方を見た作家の杉本苑子氏の言葉が印象的でした。
 関東大震災でも、第二次世界大戦でも、廃墟となった東京を立て直した前向きな日本人と、絶望的な状況の中でも浮かべるジャパニーズ・スマイル。けれどその一方で、あの戦争を「だまされた」とも言う日本人。
 日本的なものを表面的には捨てつつも、かつては国の存亡をかけて西洋へと近づこうとし、戦争へと突き進んでいった日本。とくに昭和から現在にかけての日本を取り扱うと、どうしても戦争は取り扱わざるをえませんが、戦争という大きな事件だけでなく、今生きている私たちが、「今日の美しさが明日へとつながっていくわけではない」ことを知り、ただ「今日の美しさが明日へとつながっていくことを祈」りながら、美しい明日が続くように、そして美しい今日の映像を明日も撮り続けていけるように、「今日が満ち足りていればよい」中にも、心にとめていかなければならない。
 そうした、反戦へという非常に強いメッセージが込められた作品です。
 それをおいても、江戸東京博物館で見たジオラマそのものの凌雲閣や銀座の煉瓦街、私たちと何ら変わりない様子で笑い、仕事し、食べ、楽しむ大正・昭和期(前半)のひとびとの姿をフルカラーで見られたのは、とてもためになりました。やはりNHKの番組は面白いな……と思います。
 日々の生活にかまけて、ともすれば忘れてしまいがちですが、私の生きる何気ない毎日も、どこかで、歴史のほんの片隅でも担っている。私以外の誰かに影響を与えているかもしれない。……そのことを、少しでも心にとめて、精一杯日々過ごしたいなあと思うのです。
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