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妖怪について・7 なまはげ

 秋田県男鹿半島でいう怪異、とあります。
 小正月の晩に村の青年が鬼に仮装し、「泣く子はいねが」「怠け者の嫁ごはいねが」などと言って家々を回り歩く行事。もともとは怠け者の象徴であるナモミ(火斑。低温火傷によってできるため、「怠け者の証」として認識されていたようです)を剥ぎにくる鬼のことであったようです。
 起源については諸説あるようですが、村上健司『妖怪事典』(毎日新聞社、2000年) によれば、漢の武帝が五匹の鬼とともに男鹿半島の真山、本山に住み着き、その鬼たちが忠実に働くので、1月15日の小正月にだけは里におり好きに振る舞ってよいと許されたのだそうです。
 民俗学者・谷川健一氏の著作『谷川健一著作集 第九巻』には、このなまはげは海の向こうからやって来る「まろうど」と関係があるのかも知れないとあり、海からのまろうどと関係があると考えられるなまはげが「くが」に通じた名を持つ男鹿半島に来るのは、意味深いことがあるのではないかとしています。

 ちなみに、「まろうど(まれびと)」とは、民俗学で異郷から来訪する神をいいます。この「まろうど」については諸説ありますが、海に囲まれた地域には特に、古来 「海上他界観」(海の向こうに別世界があるとする考え。沖縄のニライカナイ、中国の蓬莱山、日本における竜宮など)という考えがありました。例えば一寸法師のモデルとされるスクナビコナ(出雲神話の主神・オホクニヌシと力を合わせ国造りを行った神。一寸法師のモデルと考えられています)も、海の彼方からやって来て、国造りを終えた後、海の彼方にある常世国に行ってしまいました。このことから、よそからやって来た者(客人すなわち「まろうど」)は、手厚くもてなせば一家に幸せをもたらすという考えがあり、海の向こうからやって来るなまはげも、この「まろうど」と繋がりがあるのかもしれません。

 余談ですが、この「くが」の説明や、ゲーム「大神」での出発地点が日本地図でいう男鹿半島に当たることから、私も男鹿半島に行きたいとは思っているのですが、いまだに行ったことはありません。
 東北の地名は、アイヌ語と結びついていたり、古い時代の呼び名が残っていたりと、とても興味深いです。
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