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秋の夜長に読書中

 「わのこと」の「雑」→「日本文化⑤:色の名前」で触れていますが、古代日本では、色の区別がアカ・クロ・シロ・アオのみ(※1)で、それぞれが明・暗・顕・漠を表していたという説があります(『広辞苑』第五版による)。
 これは佐竹昭広氏の論考(「古代日本語における色名の性格」『国語国文』二四巻六号)に依りますが、大野晋氏の論考(「日本語の色名の起源について」『エナジー』九巻三号)によって批判されています。なお、大野晋氏の論考によれば、シロは不明であるが、アヲは藍、クロはクリ(涅=泥土)。アカはアカ(明=光)から発したのではないかといいます。
 実際の色相では、黒と白は対立するにしても、赤と対立するのは緑であり、青と対立するのは橙色です。言語の上では、クロとシロ、アカとアオ、そしてクロとアカとが対比されます(例:黒不浄、赤不浄など)。

 ※1……この四語だけは形容詞活用をもっています(「赤い」「黒い」「白い」「青い」と「い」を付けた形にできます。他の色を表す語では、「茶色い」「黄色い」のように、「色」を付けなければなりません)。また、「真っ赤」「真っ黒」「真っ白」「真っ青」といえるのも、この四語だけです。

 ……というわけで、まだ読みかけなのですが、『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』(ガイ・ドイッチャー著・椋田直子訳、インターシフト、2012年)という本の第一部にも、色の名前について載っています。
 『イリアス』と『オデュッセイア』という二大叙事詩の、色についての記述が、例えば「すみれ色の毛の羊」、「クローロス(「緑」と訳される)の蜂蜜」など現在のものと違っているのはどういう理由か?
 単に語彙が少なかったのか? それとも色彩の感覚が違っていたのか?
 ……など、色々な観点から調べていて面白いです。
 単に色名に限らず、言語について記している本のようですが、なかなか読む時間がとれないので、秋の夜長にゆっくり読んでいきたいと思います。
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